当院は1974年(昭和49年)に設立されました。当時、透析患者数は全国で約1万人でしたが、現在では約35万人に増加しています。腎不全が不治の病から透析治療によって救われる時代が到来した頃に、当院も誕生しました。その後、透析医療は大きく発展し、当院も地域の患者さんに最善の医療を提供するためにクリニックから病院へと成長しました。
近年、急性期病院の患者さんがリハビリ目的で転院する際に、時間がかかるという声を多く耳にするようになりました。特に透析患者さんは受け入れ病院が限られており、茨城県は元々医師不足の地域であるため、急性期病院から慢性期病院へのスムーズな転院が求められていました。
そこで当院は、次の2つの目標を設定しました。
1.転院患者さんを積極的に受け入れ、急性期病院の負担を軽減する。
2.患者さんに積極的にリハビリテーションを行い、自分らしく生きるためのサポートをする。
これらの目標を達成するために、以下の活動を行いました。
・リハビリスタッフに理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を揃え、患者さんの幅広いニーズに応える体制を整備
・地域連携室を通じ、当院の役割や貢献内容を急性期病院へ広報
・高齢の入院患者さんの「自宅で暮らしたい」という希望に応えるため、リハビリテーションや環境調整の強化と、訪問診療の開始
・地域のケアマネジャーや訪問看護ステーションと協力し、訪問診療の24時間オンコール体制を整備
・訪問診療患者さんへの迅速な対応と、入院の必要性に応じてスムーズに入院できる体制を構築
これらの取り組みの結果、以前は施設入所となっていた患者さんでも自宅で過ごせるようになり、入院患者数や訪問診療患者数も増加しました。現在では県内外の病院からも転院依頼を受けるようになりました。
今後も、急性期病院と協力し、地域の患者さんが自分らしく生きるためのお手伝いを続けてまいります。
地域に貢献する病院とその職員は、地域の宝です。当院設立の理念に基づいて、これを守り、発展させていくことが当院の使命です。
当院についてお気づきの点や、更なる貢献についてのご意見がございましたら、ぜひお知らせください。
今後とも、当院の活動にご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
